文化政策・まちづくり大学

よくあるご質問

よくあるご質問

文化政策・まちづくり学校とは。どんな学校ですか。

この地の人口が増えて住みよいまちになるために、高校生や都市からの社会人学生が、この町の産業や生活を担う「町の文化的な魅力を高めてこられた方々」から、技や文化を学び取り、さらに、まちを発展させるための技や文化・知識を獲得する学校です。
この町の産業・生活文化を先輩から継承して発展させるには、次の4つのことが必要となります。これら、四つを身につけられるようご努力をお願いします。
1) 拓心全人塾の藤井洋治先生が中心となり、地域における農林工芸の技と文化を体験学習を通じて継承し発展させること。
2) 千葉塾の千葉修悦先生が中心となり、文化を生かす「まちづくり構想力」を、住田町と周辺地域を舞台に、登山、散策、文化交流などを通じて、身につけること。
3) 教育文化経営学院の高橋幸恵先生が中心となり、職業的な自立のために、農林工芸以外にも、もう一つの職業資格(教職、公務員、その他)を身につけること。
4) 市民大学院の池上惇・金井萬造が中心となり、文化政策・まちづくりを'みんなで研究する学校'をつくること。

この4)が私の仕事でもありますので、ここを中心に、一問一答式でご説明します。

なぜ、文化政策・まちづくりを研究するのですか。

それは、みんなで研究する習慣を身につけるためです。とりわけ、住田町は、大震災の時、後方支援の基地であり、震災復興まちづくりの経験を蓄積されています。この地で、まちづくりを研究する習慣を身につければ、世界に通用する、研究活動の入口となるでしょう。

なぜ、文化政策・まちづくりは研究するのに適しているのですか。

地域の文化は、地域の魅力の根源です。
文化を高めて、地域の人々が、よりよく生きるために、美しい景観を守ること、美しい'まちなみ'を保存して改善すること、商店街を活性化すること、産業を担う職人文化を高めること、地域の祭りを継承し、神社仏閣などの建築や庭園を守り、学校、図書館、などを、どのように、よりよくしてゆくかを考え、構想しようではありませんか。
地域の文化政策・まちづくりを研究して、自分たちの住むところを、よりよくすること。これがモデルとなって世界に広がること。
これらによって、この地域の全ての人々が研究活動に参加し、研究の習慣を身につける「広い入口」ができるのです。

研究はどのようにするのですか。

それは、地域のことを良く知っておられるベテラン知識人・産業人・行政人などのの話を聞くことから始めます。
これを「語り継ぐ研究」といいます。
町長さんや議会・行政の方々から話を聞くことでもあります。
これは、「聞き取り調査」と言います。
また、古文書の解読方法を学んで、地域にある古文書を読むことでもあります。
また、町や教育委員会が編集した地域の歴史を読んでみることも必要です。
地域の統計資料を研究すること(東洋経済新報社の地域統計総覧など)でもありました。
「広い入口」から、さらに、新しい研究課題を見つけることもできます。
例えば、遠野緑峰高の生徒たちは、早池峰菜という消滅した野菜の種子をネットを通じて探し出し、栽培して、販売したり、加工や調理にも挑戦しました。
また、カッパ淵のカッパおじさんは、この淵が有名になったわけや歴史を研究され、飢饉の時、ここで、多くの犠牲者が出たことを見出しておられます。そして、飢饉に備えるために、どのような生き方が必要なのか。現代の世界でも、多くの子供たちが飢えに苦しんでいて、それを救うために日本人は何ができるかを研究されていました。
都市から遠野に来られた社会人は、この地の農業が、なぜ、発展しているのかを、研究され、遠野式産直という各村落ごとの小市場を研究されました。
介護施設の研究をする人々もあります。
これらの研究は、「市町村の魅力」が、なぜ、生まれたのか。あるいは、魅力がない原因は何か。を知ることにつながります。

研究する学校では一人一人が研究テ-マを持ち、研究を支援する教師が必要となる。

本学は文系・理系にわたり、100人規模の専門家を揃えました。
藤井、千葉、高橋、池上、金井を窓口として、研究したい分野、将来は、就職したい分野をご相談ください。進路指導を兼ねて、研究を指導して下さる分野をご紹介します。

研究課題は人口減少問題

現代的な研究課題としましては、日本の人口減少問題の原因を追究しています。
そして、その原因は災害や天候不順を契機として、生活が苦しくなればなるほど、教育を受けて所得を確保したいという欲求が強まるからであると考えております。
しかし、教育を受けましても、社会人になってから教育の成果が生きるかというと、技術や学術が進歩しますから、身につけた知識や技は、すぐに、役に立たなくなります。
「お前はいらない」いわれては転職し、非正規雇用になる。
所得が低下すればするほど、教育を受けて立ち直ろうとするが、またまた、技術や学術が先を行っていて振り落とされてしまう。生きがいがなくなり、受け身で生きて収入を得るだけになると、過労から健康を害して更に落ちこむ。これでは救われない。
この悪循環を断ち切ろうとすれば、どうすればよいのか。
答はひとつ。
今の職業に通用する社会人再教育と、いかなる変化にも応答できる「中学、高校、大学、大学院の一貫教育」および「絶えず学習と研究を継続して変化に対応できる生涯学習システム」の構築です。

いかなる変化にも応答できる人材を生み出すことができるか

できます。
そのような人材とは、変化の先を読み、応答を準備し、的確に応答する力量を持つ人々です。
このような力量は誰かに結論を教えてもらって身につくものではありません。
自分で考えて、変化の先を読み、自分で応答を準備し、自分で的確に応答するしかないのです。
そうしますと、「自分の頭で考えて」自分なりに変化の先を読まねばなりません。これには、これまでの変化を復習してみて、変化を読み解いた先人の事例があれば参考にすることが必要です。
変化を復習しようとすれば、過去の資料や統計を調べ、先人の思想を研究せねばなりません。
これには、「研究」という行為や習慣が必要です。
しかし、今の学校教育では、基礎学力を身につけるために、学修しますが、研究する習慣は身につきません。
いまの学校では、より多くの知識や経験を身につけた先生方から、貴重な知識を学ぶことができます。このような知識は、学ぶ者にとっての基礎体力ですから、変化に対応するための大事な前提です。学校では、しっかり学ぶ必要があります。しかし、この前提があるからと言って、変化に応答できるかと言えば、それは、できません。
変化に応答するには、自分で研究して自分で考える習慣が不可欠です。

自分で研究する習慣をつけるには、学校教育のほかに、もうひとつの学校が登場することが必要となります。
それは、課外授業専門の学校です。学校教育を支えて補う学校です。
そして、このような学校が、課外授業で、研究する場を提供します。さらに、各自の研究を支援する教師も登場します。

教師のお名前は、順次公表しますが、カリキュラム記載の分は、多くの科目表の一覧、科目名のみ記しました。ご自分の研究や進路指導について、ご相談をしたいという希望者は、この科目名を紹介者にお伝えください。紹介者が、ご希望の内容を確かめてから、科目のご担当者にご連絡いたします。
カリキュラムに氏名が記載されていますのは、入学の紹介者、藤井洋治、千葉修悦、高橋幸英、金井萬造、池上惇となっています。