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池上・総合学術データベース:時評欄(42);「世界と日本の高額所得者-所得再分配の新たなシステムを-」2020年5月29日

CEOの所得が750億円

アメリカ合衆国の新たな情報産業集積地、シリコン・バレ-発、『日本経済新聞社』2020年5月29日、夕刊、3ペ-ジは、白石武志記者の通信として、「テスラCEO 報酬750億円」「イ-ロン・マスク氏」の見出しを掲げた。

ウィキペディア辞書によれば、「テスラ TSLAは、アメリカ合衆国のシリコンバレーを拠点に、二次電池式電気自動車と電気自動車関連商品、ソーラーパネルや蓄電池等を開発・製造・販売している自動車会社である。本社所在地はカリフォルニア州パロアルトであり、社名は電気技師であり物理学者であるニコラ・テスラにちなむ。」

2018年における営業利益: -3億8800万ドル、CEO: イ-ロン・マスク (2008年10月–)、設立: 2003年7月1日, アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サン・カルロス、本部: アメリカ合衆国 カリフォルニア州 パロアルト、創立者: イーロン・マスク、 J.B.ストラウベル、 マーティン・エバーハード、 マーク・ターペニング、 イアン・ライト。

白石武志記者は、CEO(最高経営責任者)イ-ロン・マスク氏の「成果連動型報酬」が、テスラ株の急激な値上がりを「含み益」(キャピタル・ゲイン=株などの値上がりによる所得増加分)として所有する権利を得た、と、報じた。その金額は桁外れに大きい。

また、この株式価格の急上昇は、ESG投資、すなわち、環境・社会問題に応答し企業統治に優れた優良企業としての社会的な評価によっている。とりわけ、自然環境と共生し、化石燃料に代わり得て、省エネも可能な電気エネルギ-を動力源とした新型自動車の出現をもたらした点が投資家から高く評価されたのである。

今日は、このような高額所得が寄付だけでなく、信託基金や投資の原資として、地域経営の発展に向けられたときに何が起こるかを検討しよう。(Ikegami, Jun ©2020)

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